大阪旭モラロジービジネスクラブ 第235回例会 開催報告
◆日時 : 2025年9月20日(土) 19時〜20時50分
◆会場 : 大阪旭こども病院 キンダーホープⅠ集会室
◆参加者: 10名
今回は通常より参加者が少なかったものの、「少数精鋭」の名にふさわしく、深い学びと実りある時間となりました。
◆開会ご挨拶◆
阪神タイガース再びの優勝を例に「凡事徹底とチームプレーが勝利を呼ぶ」との言葉があり、経営にも通じる学びとして共有されました。
また、国内外の情勢や政局の不透明さに触れ、「誰が火中の栗を拾うのか」という問いかけとともに、経営者としての覚悟を改めて考えるきっかけが示されました。
当日の学びの要旨として、月刊『三方よし経営』9月号から
・「部分最適から全体最適へ」
・「主義を超越して善悪併せて救う」
・「自立社員を生み出すには」
を取り上げ、職場モラルと人材育成について考察を深まるように例会を進めて参ります。
本日も、どうぞよろしくお願いいたします。
2025年9月20日
大阪旭モラロジービジネスクラブ
会長 猪谷勇三

今回も輪読の後、グループ討議の時間を設けました。


第1班
【メンバー】福井幹事、河合さま、恵崎さま、奥山会計
1. 人材育成と“辞めさせない”覚悟
・保育園園長:4月採用の22歳新卒職員の時間管理や動きに課題あり。「辞めさせるのは簡単。いかに育てるかが使命」とチームでフォロー。上司・同僚が段階的に声かけを実施。
・小学校教員:子どもは大人をよく見ており、指導者の人間性が学級運営に直結。首を切るより育てることが教育者の責任と実感。
2. コミュニケーション力の価値
・歯科医師:80歳のベテランパート職員が地域との信頼関係づくりに大きく貢献。一方、若手ドクターは学力優秀だがコミュニケーション力不足。医療も数字や技術だけでなく人とのつながりが不可欠。
・参加者全員が「数字・技術より人間性」「会話の大切さ」に同意。
3. 家族や次世代への思い
・歯科医師:自身の娘との進路相談から、若者の自立心や情熱を育てる必要性を実感。
4. 共通の学び
・部分最適を超えて全体最適へ。部署や個人の「主義」を超え、全体の利益を考える弁証法的姿勢が重要。
・自立型社員の育成。指示待ちではなく、自ら課題を見つけ行動できる人材を育てる。そのためには「気づきを得る場」「成長の機会」を経営側が用意する必要がある。

第2班
【メンバー】坂本幹事、高橋さま、大住さま
【大住さま】
・旭区の作文コンクールではクラスによって出来に差がある。先生が具体的に道徳教育や指導をしているクラスは出来が良く、気づきを与える機会の有無が影響していると考えられる。
【高橋さま】
・自立型社員は100人に1人ほどの稀な存在。多くのディスカッション、目的を明確にした時間制限のある会議が育成の鍵。
・経営するカフェでは職場ごとの主義を乗り越えるため、チームワーク重視と多くの会議で調和を図る。外国人スタッフもおり、コミュニケーションの重要性が増している。
【坂本幹事】
・部署の主義主張にはISOの浸透が影響している可能性。
・プルデンシャル生命では完全歩合制の厳しい環境が自ら気づきを得る機会となり、どこでも通用する人材を育てている。

第3班
【メンバー】猪谷会長、中村副会長、進さま
・「自立型社員」――どこへ行っても一人前として通用する立派な人間を育てて社会に送り出すことが経営者の役目。
・「人をつくる工場でなければ、工場ではない」という言葉に学び、人を育てることこそ会社・社会・国の使命との意見。
・建築業界での現場経験から、会社・お客様・社員がそれぞれ役割を果たし“弁証法”を実践する重要性を再認識。



◆閉会ご挨拶◆
本日は、残暑の中ビジネスクラブの例会にお越しくださり有り難うございました。
これからは秋のお彼岸を境に少しずつ秋の気配が街に訪れるものと思います。
皆さまは、猛暑の夏を過ごされてどうぞ、お疲れが出ません様にしてください。
現在、日本国内に目を向けますと政治、経済において、日本の未来を決定するような大きな山場を迎えようとしています。
また、スポーツの世界では、東京で2025年世界陸上が開催され、終盤にさしかかって来ております。活躍している日本と世界のアスリートにエールを贈ると共に、彼らに負けない様、私たちも日々日常において道徳を学び、社会生活をより充実したものにして参りましょう。
本日は有り難うございました。
2025年9月20日
大阪旭モラロジービジネスクラブ
副会長 中村善裕
◆結びに◆
参加者全員が「部分最適を超え、全体最適を目指す」「自立型社員を育成する」ことの大切さを再認識する時間となりました。
経営者・教育者・医療従事者など多彩な立場からの実例が相互に刺激を与え、少人数ならではの充実したディスカッションとなりました。
ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
付録:弁証法について
弁証法とは、ある意見(テーゼ)と、それに対立する意見(アンチテーゼ)がある場合に、双方の良点を取り入れた第3の意見(ジンテーゼ)を見出す考え方です。相手の意見を「悪」と切り捨てず、その中にある「善(一理ある部分)」を自分の意見と掛け合わせ、新たな価値を創造することを目指します。

◆次回例会の日程◆
次回の第236回 例会は、10月18日(土)19時~、キンダーホープⅠ集会室で開催いたします。
中村副会長より、「第3回ハートフルセミナー」(2025年10月5日(日)開催)の紹介がありました。
※第3回ハートフルセミナーの案内書は、こちらからダウンロードしてください。
今回の例会の纏めとしてNotebookLMにしましたので音声解説を是非お聴きください。

スマホからQRコード読み取りいただきGoogleパスコード入力してから入りください。